無間地獄とはこのことか

今朝、ゴミを捨てたついでにZの件について聞こうとおっさんを訪ねてみた。例によってえらいやつれ具合で出てきた。何だか日に日にひどい顔になってきとる。わかばを買いに行くとこだったようで、「もうずーっとボーっとしとる。タバコが切れるとワシあかんねん」。どうでもええことだが、おっさんはマルボロの箱にわかばを入れて吸っている。机の上にはタウンページの切れ端が無造作に置かれている。俺が貸した1000円もこれで底をついたやろね。


昨日会ったときも相当憔悴しとった。


「サイト側がな、『早急に三万振り込まないと回収業者を別に移す』言うてきてな、それで『月末まで待って下さい』て送ったらこれよ。『28日までは待てません』て、それでワシもうどうしょうかって」


俺もまた「もうやめよ」て散々言うたり「どっかに相談しよ」とも言うのだが、おっさんから発せられる言葉は承前のとおりだ。おっさんはサイトに文句言おうと「メールを取りつがん」「会えん」「3時間も待たされた挙げ句、始発まで外にいるはめになった」「会えるよう配慮しろ」等々、句読点のないクソ長い文章を送ろうとしとったけど、程度を見透かされるのがおちやから、せいぜい「待ってくれ」と頼むくらいでやめろと諭しといた。


その後もやってきて、
「それに確信した。ウソやって? いやその逆。彼女はおるて確信した。ワシ自分の身長やら特徴やらを彼女に伝えてたんよ。でもな、今来たメールでは『そんなん知らない』って。やっぱサイトが邪魔してんねん」


「入金の締め切りは24日に延ばしてくれたよ。『こちらもなんとか頑張ってみますので』って。向こうも考えてくれて何とか今は大丈夫になった。借りををつくっとるて? そうやな。いや何とかギリギリまではつながらんとこれまでのが(以下略)。」


「どっかお出かけですか。何時頃帰ってくるの?」


・・・聞いてどうするんだまったく。。。相手にまともにメールも打てず、1000万の女からメールが来た時刻を克明にメモし続ける姿は痛々しすぎる。メモの上には「ともみからのラブコール」てタイトルが。


「『私のメール、ちゃんと見てますか』って来るんや、不安で。これが女の子の心をつかむんや。私はあなたのことをいつも思ってるんですよって。メールがくるたびに前のやつが消えていくやろ? せやからちゃんと来たときにな。おかしいて? そんなことない。こういうのを見たら喜ぶよ」


そのメモの裏には何人もの女の名前と、それぞれが提示する金額が書かれてる。



それで、「日産来た?」と聞くと、「いや、まだ来うへん」。


別にそんなことどうでもええという風情だった。そらそやろ、来てどうなるもんでもないし、今は買えないいう説明すんのもしんどいやろ、そら。


それよりもディーラーの判断だな。別に妄言繰り返すおっさんを諭すでもなく、打ち合わせの約束などにこだわらず、連絡もせずドライに突き放す。。少なくともおっさんはそれで一線を越えることはなかったわけやから、ここは素直にグッジョブと言うべきか。


部屋の向こうからこの間散々聞かされた「オールイン」のテーマが聞こえてくる。


「『今日は給料日です』いうて、今朝からいっぱい来んねん」


以下はコメント欄から


2007年02月23日
14:13
今野菜炒め届けてきました。えらいありがたがってました。


・・・それはええねんけど、
「150万の人がな、『それそのままやと何やから口座番号を教えてくれるなら、半分の75万を送ります』いうてきててな、でもポイントないから教えられへん。せやからワシ、サイトにな、とりあえずこの人にワシの3万含めて10万円をあんたんとこの口座に振り込むように言うことはできますかってメールしたんや。そしたら『できません』て。本人同士のやりとりじゃないとだめやって。せやから今、ワシの口座番号を教えたら、相手に伝えてもらえることはできますかって送ろう思うねん」


・・・「とにかく野菜とってないやろ、それ食ってから考えてみ。それと、口座番号は教えたらあかんよ」


「口座の売買もあるいうからな〜、、本物、本物やねん。他にも100万とか色々来よんねん、、でもお金ほしい〜」